若い喫煙男性を襲うバージャー病とは?

バージャー病の詳細

 

 

現在ではバージャー病として知られていますが、古来、日本では「脱疽・だっそ」(特発性脱疽)として恐れられてきた病気なのです。

 

その昔、喜劇王「エノケン・榎本健一」もバージャー病になり、右足を切断しました。エノケンは失意のあまりに自殺を図ったということも報道されました。手足の切断を伴う難治性の病気ですから、それは聞けば恐ろしくなるのは当たり前です。バージャー病は、日本でも難病指定されています。

 

バージャー病とは、手足の血行障害が進んで、しびれや麻痺が起きる病気です。とうとう最後には手足の壊死、切断という事態にまで及びます。

 

発見者の名前にちなんで「バージャー」とされているのですが、正式には「閉塞性血栓性血管炎」という病名になります。

 

第一のタバコ病が、慢性的な呼吸不全になるCOPD(慢性閉塞性呼吸障害)とするなら、第二のタバコ病というべき病気がバージャー病でしょう。病名自体はあまり耳慣れないと思いますが、日本でも約1万人の患者がいるとされており、COPDと異なって、男女比が10:1で男性に圧倒的に多いのが特徴の難病です。特に20~40才という比較的若い年代の喫煙男性に多く発症します。

 

バージャー病は動脈の病気として考えられますが、動脈硬化による他の病気とはこの点が異なります。バージャー病が重症化すると、手足の切断が必要になり、従って、患者自身、家族の方も大変な日常生活を送らなければなりません。